40代の孤独死が増えているというニュースを耳にしたことはありませんか?
これらのケースは、転職に失敗して社会との繋がりが切れてた40代以降独身の男女が多い。
私自身、総務職として勤務していた工場で、40代男性の孤独死を垣間見てしまいました。
彼はリーマンショック時に、リストラ対象者として犠牲になった工員のうちのひとり。
18才で入社して金属研磨一筋でやってきた彼には、30年間通い続けた工場だけが唯一帰る場所。
40代後半での、初めての転職は熾烈を極めたようで、転職に失敗して絶望した彼の最後の日記には「もう死にたい」とだけ記されていました。
老後への不安から、貯金に勤しんでいる40代のサラリーマンは多く、老後の幸・不幸を左右するのは当然ながらお金の問題だけではありません。
中でも深刻な社会問題が、独居老人問題。貧乏、孤独、ボケこの3つのキーワードが揃ったとき、限りなく悲惨な老後になるのは疑いのない事実。
30代、40代のうちに危険因子に気づいておけば、軌道修正は可能なのでしょうか?
目次
40代の転職に必要なのは健康と職探しのテクニック
正直なところ、うまく65歳まで会社に残れたにしろ、年金の受給開始がそれより先に延びる可能性は限りなく高い。
そういった状況下においては、転職先を見つけないことには、またも収入ゼロの不安にさらされることになってしまう。
40代の転職で、間違いなく重要視されるのは「健康と体力」です。
65歳以上の仕事の半数ほどを占めている清掃、警備員は、特にその傾向が強いと言われています。
この2つの職種では週2日、3日などのフルタイムでない募集も多く見られますが、ダブルワークをしてフルタイムくらいの収入を得ることも難しくありません。
東京や大阪の都市中心部に住んでいれば、午前と午後での掛け持ちなども可能。
それでは、再就職に有利に動く経歴や経験、コツなどはあるのでしょうか?
タクシー運転手や運転代行など、運転関連の仕事は40代の需要も大きいので、運転に慣れている人は二種免許を取得して挑戦しやすいはずです。
また、中高年の仕事で人気のマンション管理や学校の用務員、新聞や税金の徴収員みたいな仕事は、コミュニケーション能力の高さが採用の決め手になるという。
そのため、営業経験者が歓迎される場合が、ほとんど。その一方で、資格だけでは有利に動かず、「資格があれば何とかなるだろう」と安易に考えている40代は失敗する可能性が高いですね。
そして、無視できないのが職探しのテクニック。
転職経験のない40代が履歴書の書き方も理解できず、またハローワークも使いこなせず職が見つからず「絶望的だ」と言いだすケースが増えています。
反対に、年が若いうちにハローワークに出向いていた私たちは、効率的な仕事の探し方や面接のコツを幾多の失敗を通じて覚えている。
老後の労働市場では優位に立てます。
また、清掃や警備の仕事は、早い時期から経験を積んでいる人のほうが、60代・70代のシニアになっても優先して採用されやすい傾向にある。
言ってみれば、若い時期には負け組だった中高年が、老後にはむしろ勝ち組になる可能性もあり得ます。
ふとしたきっかけで簡単に孤立化する負の無限ループは誰にも止められません。
ブラック企業で絶望の40代は転職先でも失望する法則
年収は300万円。
空き時間はあっても友達と飲みに行くお金は全くないですねと語るのは、IT企業に勤めるSさん(43歳)
大学を出てすぐで入った企業は、毎日終電のブラック企業。
40歳で体調を壊し会社を去ったのが失敗の始まり。
再就職先がなかなか探し出せず、年収を妥協して今の仕事に就いたという。
社会に出てからは仕事人間で、いつの間にか学生時代の親友達とも疎遠。気づけば周りの友人は結婚して家庭を持ち、飲み仲間なんてつくるお金もなくなっていた。
Sさんは、30代後半になって、猛烈な寂しさに襲われるようになった。
昨今、下流老人が注目を集めているが、その序曲は35~49歳の中年時代から始まっています。
給与が横ばいの現役バリバリの年代が今、下流中年化するケースが増えている。
そして彼らを下流化させる引き金となるのが、孤立化です。
IT化によって昔から変わらないビジネススキルが通用しなくなる中、今や大量採用の恩恵を受けた40代の半数はリストラ対象と言われています。
その一方で、転職市場では年収3割減は当たり前の世界で、一度でも非正規になって失敗してしまえば、正社員に戻ることは限りなく難しい現実が待っている。
また、パートナーが自立している共働き世帯においては、夫のリストラや両親の介護が離婚に繋がるケースも多く、ある日突然人間関係が崩壊するリスクが40代に高まります。
そして、下流中年の挙句の果てに待ち構えているのは「孤独死」という冷たい現実。
低年収でも、社会と繋がっていれば問題ありませんが、企業が利益至上主義によって労働者の教育を放棄したことで、挨拶ができない作法の欠乏が深刻化。
その結果、なるべくしてなった孤独死という側面も強くなってきたという。
この状態が改善されない以上、社会人として未熟であるのに、自立できている思ってしまいうため孤独死に至るケースが減ることはない。
介護離職で絶望した40代も転職先で馴染めず失望
5年前、北海道に住む母親が病に倒れ、介護の為に仕事を辞めて都内を離れたというSさん(41歳)は生まれも育ちも生粋の東京っ子。
都内を離れて以来、友人との付き合いはほとんどない。
彼の父親が定年退職を契機として移住した北海道は、縁もゆかりもなかったが、父親は移住して間もなく亡くなり、東京のマンションは処分したので戻ることも不可能。
Sさんは一人っ子ですし、自分以外に母親の世話をしてくれる人もいなかったため、しかたなく仕事もそれまでのSEの正社員から食品会社工場の契約社員となり、年収は150万円以上ダウンして失敗したなと感じた。
しかし、それだけではなく辛かったのは、見知らぬ土地での孤独感だったという。
職場は年配のパートのオバチャンばかりで、数少ない同年代の男性社員も地元生まれの既婚者ばかり。
結婚しておらずよそ者の私とは話が合うはずもなく、仕事以外での付き合いはほぼ皆無。
最近、母親は日常生活を送れるまで回復したらしいが、「今さら一人にはできない」と断言された。
介護の負担は軽減されたのだが、逆に休日などの時間を持て余すようになってしまった。
お金も友達もいないSさんは、それまではやったこともなかったパチンコで時間をつぶして生活する日々。
40代の転職支援をしている管理人からアドバイス
40代が、不採用続きなのは自分の市場価値やニーズを把握していないことが大半です。
総務職や企画職など人気職ばかり、狙っていませんか?
大企業や有名企業ばかり、応募していませんか?中小企業やベンチャー企業にだって、経験値の高い40代が活躍できるフィールドはいくらでも存在します。
人は自分の範疇でないと中々物事を決められない生き物ですから、我々のような有料転職支援会社に相談するべき。
登録拒否とか門前払いが怖いって先入観だけで、転職エージェントと関りを持たない40代が多いのですが、その行動は完全に間違っています。
理由を付けて、転職エージェントが持つ非公開求人枠を取りにいかないのは転職そのものを諦めるのと同じです。
転職エージェントは、転職サイトと違い無料で色々お世話してくれます。
転職エージェントに出向いて面談しなければならないのが唯一のデメリット。
それでも、履歴書類作りやブラシアップを手伝ってくれたり、求人検索の時間が短縮でき点では、他人任せにして転職活動を進めていきたい40代にとっては頼もしい存在と言えます。
私が最もお世話になったJACリクルートメントは、日本の企業にはないリクルートメント・コンサルタント制を取っています。
これは、企業担当者がキャリアコンサルタントを兼任する形態を取っており、先方の企業風土や採用担当者の年齢だけでなく性格や好みといった企業情報を詳しく教え、面接対策に威力を発揮します。
さらに、登録から求人の紹介、面接、内定に至る一連の流れが非常に早いのが特徴。
紹介してもらえる求人は、基本的に面接まで進めるためストレスレス。
JACリクルートメントは、キャリアコンサルタントの質が一定ではない、当たり外れのデメリットがありますが、大手なのでキャリアコンサルタントのチェンジに応じてくれます。
JACリクルートメントから登録拒否された話はあまり聞きませんが、登録時に作成するレジュメは空白のないよう心掛けてくくださいね。
40代下流中高年の行く末は孤独死だけかまとめ
最後に要点をまとめておきます。
- 転職に失敗して孤独死する40代以降の独身男女は多い
- 定年後、職を得るためにはコミュニケーション能力が必要
- 早いうちから、清掃職や警備職に就けばシニア層になったとき有利
- 一度でも非正規社員になった40代が正社員に戻るのは非常に困難
同僚の死を垣間見るまでは、孤独死なんて自分に関係のない世界の話。
しかし私自身も、40代でリストラされて転職活動した際言いしれない絶望感に苛まれました。
妻がいなければ、愛する子供たちがいなければ、転職できず絶望して孤立化していたかもしれません。
私なりの孤立化しないテクニックは、転職に何度も失敗して世の中に絶望していても、可能な限り人との接点を持つことです。
昔からの親友や同じく転職活動をしている仲間でもいいと思います。是非試してみてください。
転職支援をしている斉藤でした。